A.しおりは柔らかいものを使い、読んでいるところではなく一つ前の見開きに挟むと使いやすいです。


なぜ本のしおりは鬱陶しいと感じるのか


本のしおり。

本屋さんで本を買ったときに貰える紙のものから、フレネルレンズのルーペが付いているもの、万単位の値段が付いている高級品のものまで、ピンからキリまで存在します。


ところが、実際に使ってみると、

「イマイチ使い勝手が良くない」

「めんどくさい」

という不満を持っている人が多いようです。

わたくしも「言われてみれば」というレベルではありますが、確かに使い勝手が悪いなとは感じていました。


同じように本のしおりの使い勝手に不満を持っているかたと意見交換をしたことがあるのですが、具体的には以下のような点が使いづらく感じる要素のようです。


【しおりの問題点】

  • 問題点① 本を開いたときに落ちることがある
  • 問題点② 本を開いたあと、しおりを取り除く動作が面倒
  • 問題点③ 取り除いたしおりを置く場所を探すことが面倒
  • 問題点④ ③で他のページに挟むことにした場合、読んでいるときに落ちることがある


いずれもあるあるな話だとは思います。

とはいえ、並行して何冊も読んでいる人はなかなか読み途中のページを覚えるというわけにもいきませんので、しおりを使わないというスタイルもまた難しいと思います。


新潮文庫の本はスピン(=しおり紐)が付いているので、上記4項目の問題がまったく発生しないのですが……。

しかしあれは意外と余分な製造コストがかかっているそうなので、この出版不況の時代のなかで他の出版社が追随してくれるとはとても思えません。


どうやら現状では、読者側の運用でしおりの不便さをカバーするしかないようです。


読んでいるところではなく、その前の見開きにしおりを挟む


結論を申し上げますと、おそらく以下のようにすることが一番良いと思います。


【解決法】

  • できるだけ柔らかいしおりを使う
  • しおりを挟むところは、読み途中の見開きではなく、その一つ前の見開きにする


まずはできるだけ薄い、柔らかいしおりを使います。

これにより、前述の問題点①③④が解消されるものと思います。

柔らかいしおりであれば、本の見開きにしっかり噛んで落ちにくいです。また、本に挟んだ状態でも本の「しなり具合」に影響しませんので、読んでいる間の置き場を探す必要もありません。


そして、しおりを読み途中の見開きではなく一つ前の見開きに挟むことにより、読書を再開させるときに「取り除く」動作も必要なくなります。

前述の問題点②が解消されますね。

これは意外に盲点のようで、「へえ」となるかたも多いと思います。

(硬いしおりでこれをやると非常に本が持ちづらいですので、必ず前述のように柔らかいしおりを使ってください)


まだまだ紙の書籍は健在


最近は電子書籍が急速に普及し、自動的に読み途中の箇所を記録してくれるようになっています。

電子書籍にすれば解決! と思うかたも多いのかもしれません。


ですが、人間の脳の進化が電子書籍の急速な普及についていけているのかというと、どうもそうでは無いようです。同じ情報であっても、紙媒体(=反射光)とディスプレー(=透過光)では脳は全く違う反応を示し、人間の脳は紙のほうが鋭く文を読み込めるという話があるそうです。


しっかり読むならやはり紙の本、ということで、しおりとの付き合いもまだまだ続いていくものと思います。

しおりに不便さを感じているかたは、ぜひ今回ご紹介の解決法をお試しください。