A.実は鎌よりも刈込鋏のほうが便利で使いやすいです。


鎌は意外に不便


草刈りに使う道具というとエンジン式の草刈機を思い浮かべる人が多いと思いますが、普通の家庭にはおすすめできません。高価だということもありますが、何よりも危険だからです。

特に金属刃のタイプの草刈機は非常に危険で、下手をすると自分の足を持っていかれますし、「キックバック」と呼ばれる硬い物に当たったときの跳ね返りで、他者に大けがをさせてしまう可能性もあります。


では、皆さんは何を使って雑草を処理しているのか。

わたくし(管理人)は仕事のお客さんから、「春になると草がすごくてね。鎌で取っているんだけど大変で」と言われることが何度か続いたので、他のお客さんにも一通りこちらから聞いてみたことがあります。


すると、年配の方を中心に、同じように鎌で草刈りをしている人が少なからずいました。わたくしのお客さんだけが鎌の使用率が高いということは考えにくいので、日本全国一定の割合で鎌を使われている方がいそうです。


しかし「鎌はとても使いやすいし便利だよね」と言っている人を今まで一人も見たことがありません。

  • ”引いて使う”刃物なので危なく、ケガをするリスクがある。
  • 非利き手で草を持って刈るので面倒。
  • 背の低い草や柔らかい草を刈りづらい。

具体的には以上のような問題点が生じているようです。

はっきり言って鎌は不便なのです。


雑草は刈込鋏で刈ることがおすすめ


とはいえ、手で抜くというわけにもいかないと思います。大変ですし、根から雑草を駆除したところでまたすぐに生えてきてしまいますので。


それでは、何を使うのが良いのか。

わたくしは、鎌に代わり刈込鋏を使うことをおすすめしています。冒頭のイラストのような、庭師さんが使っているようなハサミですね。

木の枝の剪定に使うイメージが強い道具かもしれませんが、これで雑草を刈ると、驚くほど効率良く刈れます。


地面すれすれに構えて根ギリギリのところをリズミカルに刈るようなやり方になりますので、柄が短い刈込鋏を用意するようにしましょう。

どうしても土がついてしまうため寿命は縮むかもしれませんが、値段も安くホームセンターで千円未満で買えますので、さほど問題にはならないと思われます。


雑草対策の裏技① 防草シートの上に砂利


余談ながら、雑草に悩まされいるのであれば、雑草が生えにくくする工夫というのも検討の余地があります。

その一つが、やはりホームセンターに売っている「防草シート」です。


ただし、ただ防草シートを使うのではありません。シートの色が真っ黒ですので、庭に使うと非常にみっともなくなってしまうためです。

おすすめは「防草シートの上に砂利を敷く」ことで、見かけの問題も解決します。


それでも半永久的に雑草が生えないというわけではありませんが、数年は生えづらい状態が続くでしょう。


雑草対策の裏技② グラウンドカバーになる植物を植え、刈込みの頻度を高くして芝生に仕上げる


これまた余談ながら、刈込みの頻度を高くすると、生長点(植物の茎の伸びている部分。ふつうの植物は茎の先っぽに近いところにあります)が抜群に低いイネ科の植物が優勢になっていきます。


これを利用して、ティフトンやバミューダグラスなどの強い芝草のポット苗を等間隔に植え、雑草ごと頻繁に刈り込んでいけば、日当たりさえ良ければ徐々にきれいな芝生の庭になっていきます。

「鳥取方式」といわれるものですね。刈込みに耐える雑草も芝生の一部となります。


芝草といえば高麗芝を連想するかたが多いと思いますが、高麗芝はそこまで繁殖力が強くないため、このやり方ですと徐々に雑草に負けて消えてしまいます。


注意したいのは、ティフトンやバミューダグラスは非常に強いため、刈込みをサボるとボーボーになるという点です。(背丈はそこまで高くはなりませんが・・・)

きちんと刈れる人向けの選択肢ということになるでしょう。