A.習慣化することが大切なので、まずはビジネス書でなく興味のあるジャンルの本を読むべきです。


データ的にはビジネス書を読むと良いという結果が


かなり有名といいますか、定期的に話題にはなっていますのでご存知のかたも多いと思いますが、データ的には年収の高い人は年収の低い人よりも読書量が多いという報告があります。


2009年の日経新聞の調査では、月に購入する書籍代が

  • 年収800万円以上 → 平均2,910円
  • 年収400万円~800万円 → 2,557円
  • 年収400万円未満 → 1,914円

ということのようです。


やはりデータは嘘をつかないということで、本は読まないよりも読んだほうが良いというのはどうやら間違いはなさそうです。


しかし現実的には興味の無い本を買っても積読になるだけ


会社の上司に「読書をしろ」と言われたことがある若手会社員は多いと思います。

そのようなかたは、だいたいがサラリーマンらしく……と、有名かつ一流経営者などからの評価が高いビジネス書を探しに行きます。


それはもちろん姿勢として間違いとは言えませんしが、実際に読書習慣の無い人が一流経営者が薦めるビジネス書を買ったらどうなるでしょうか?


買っただけで読まない


と思います。

いわゆる「積読」です。しかも半永久的な積読でしょう。


その理由として、まず読書習慣の無い人は文が読めない、ということがあります。

これは差別的な話や人格否定などではなく、読書習慣が無い人というのは文字慣れをしていないので、ご自身でもびっくりされるほど文字が読めません。

心当たりのある人にとっては耳の痛い話かもしれませんが、文字を読む事が苦痛か、文字を読んでも無味無臭で頭に入らないのです。


さらに、読書習慣が無い人は、ビジネス書に書かれている内容が興味の対象外である可能性が高いということもあります。

「読書嫌いですがビジネスのことを知るのは大好きです」という人を見たことがあるでしょうか? 無いと思います。


文が読めない人が、興味の無い分野の本を買う。

まあ当然読まないで積むことになるでしょう。

当たり前ですが、ためになる本があっても読まなければ意味がありません。良いビジネス書を買ってもお金の無駄ということになります。


まずは読書の習慣を身に着けることが大事


つまり、まず先にすべきなのは「文を読み慣れること」なのです。

読書の習慣化です。


そのためにはいきなりビジネス書に手を出すのではなく、好きなジャンルの本を読むことが大切だと思います。

好きなタレントのエッセイ作品などから始めるのが良いのではないでしょうか。


もちろん小説でも良いでしょう。

ミステリードラマが好きなかたは、東野圭吾氏の小説(氏が書かれる文章は非常に読みやすいです)を読んだり、大河ドラマが好きなかたはその原作となった小説を読まれるのも良いでしょう。漫画ならいつも読むという人は、漫画のノベライズ作品でも構わないはずです。


とにかく、興味があって読破できそうなものから始めてみてください。

読むごとにどんどん文字慣れしていき、いずれ文を見るとスッと頭に入るようになるはずです。ビジネス書を買うのはそうなってからで良いと思います。


文が苦手な人はオーディオブック? それは間違いです


今はオーディオブックという書籍を朗読する音声コンテンツも確立しています。

ラジオのような感覚で耳で書籍の内容を頭に入れることができるので便利と言われていますし、一部ネットではこれを推奨しているケースも見られます。


しかし、文を読むことが苦手だから・読書習慣が無いからという理由でオーディオブックに手を出すのはやめたほうが良いです。


というのも、読書習慣が無い人はオーディオブックを聞いても内容が頭に入らないからです。

本当か? と思われるかたは実際にやってみてください。すぐに納得できると思います。

オーディオブックですと目と両手が空きます。オーディオブックのメリットなのですが、それがそのままデメリットとなります。


そうですね。集中できないのです。聞き流してしまいます。

読書習慣がある人は不思議とオーディオブックでも内容が頭に入るのですが、そうでないかたはオーディオブックを聞いても声が右から左に抜けていくことが多いです。

オーディオブックで内容がスラスラ頭に入っていくのは読書習慣がある人だけ。

たいへん皮肉なことではありますが、それが事実です。


読書習慣の無いかたは、まずは文を耳ではなく目で読んで脳を鍛えましょう。